青柳拓次

　ギタリスト／作曲家

　1971年12月8日、東京・中野のクラシックギタリスト家系に生まれる。祖父、母、共に、イエペス、セゴビアに師事し、ギタリストとして活躍。幼い頃より、母の弾くヨーロッパ、中南米、カリブのギター曲を聴いて育つ。

　ギター、ピアノ、パーカッション、民謡を学び、作曲を独学で始める。中学時代に聴いていたパンクやダンスミュージックに導かれ、そのルーツとなる民族音楽に傾倒。10代後半から、映画音楽、現代音楽に惹かれていく。

　1990年、ロックトリオLittle Creaturesでデビュー。ギター、ヴォーカル、作詞作曲を担当し、現在までに計8枚のアルバムを発表。2021年、活動30周年を記念する二枚組のアルバム『30』をリリース。

　1998年、青柳と栗林慧のウクレレデュオからスタートした10人編成の楽団（現在６人）Double Famousが1stアルバム『ESPERANTO』をリリース。五枚目のアルバム『DOUBLE FAMOUS』発表後に脱退する。

　ソロのKAMA AINAでは、ミュージシャン自身が運営するレーベル、Geographic（UK）、Rumraket（Denmark）、Alien Transister（Germany）から、それぞれアルバムをリリース。トミー・ゲレロ、ノーマン・ブレイク、The Pastels、Hochzeitskapelle他と共演。ヨーロッパのフェスやイベントに出演する。

　青柳拓次名義では、ギターと歌を中心としたアジアのフォークをテーマに、アルバム『たであい』を坂本龍一主催のレーベルcommmonsからリリース。その後、二枚のアルバム『まわし飲み』『輝板』を発表。

　プロデューサーとして様々なアーティストと関わり、ハワイ島、シチリア島、ドミニカ共和国を訪れ、現地の伝統音楽家たちとアルバムを制作。日本では、アイヌ、石垣、津軽、奄美のミュージシャンとライブ、レコーディングを重ねる。

　映画（ドキュメンタリー、劇映画）のサウンドトラックや、国内外の舞台（ダンス、人形劇、ミュージカル、演劇）音楽を手掛け、日本、中国、ブラジル、ドイツ、クロアチア、ベルギー、オーストリアなどで公演。

　音楽スタッフとして、パリコレ（コム・デ・ギャルソン）、東京コレクション（ツモリチサト）に関わる。

　2010年～2018年、沖縄の民謡と風土に惹かれ、本島ヤンバル地方で暮らす。2013年、声を響き合わせるワークショップ「Circle Voice」を始動。全国のフェスやイベントで開催する。その活動を主軸に制作された映画『Resonance』（田中トシノリ監督）が2020年に公開。

　これまで、詩、エッセイ、三冊の絵本を上梓。世界の音楽の都を旅し、伝統音楽家たちにインタビューを重ね、音楽紀行文を雑誌に寄稿している。

　この夏、初のソロギターアルバム『海のなかの湖』を二枚組＋短編小説の仕様でnagaluよりリリース。